はじめに
ウェブマーケティングは、ビジネスの成長と成功に欠かせない要素です。
顧客とのエンゲージメントやコミュニケーションを円滑に進めるために、データの収集と分析が重要です。
そこで、この記事では、ウェブマーケティング担当者に役立つツールである「CDP（Customer Data Platform）」についてわかりやすく説明し、代表的なサービスをいくつか紹介します。
CDPとは何か？
CDPは、顧客データを一元化して管理し、分析や活用を行うプラットフォームです。
顧客情報がバラバラのデータベースに分散している場合でも、CDPを利用することで、一つの場所に集約し、
CDPとは、顧客データを一元管理するプラットフォームのことです。
CRM（Customer Relationship Management）やDMP（Data Management Platform）、MA（Marketing Automation）といったマーケティングツールと連携することで、より効果的なマーケティング施策を策定することができます。
CDPを導入するメリットは、大きく以下が挙げられます。
・データの一元化
顧客情報が散らばっている問題を解決し、効率的なデータ管理が可能になります。
・パーソナライズドマーケティング
顧客の属性や行動履歴に基づいた、効果的なパーソナライズドマーケティングが実現できます。
これにより、顧客ニーズに合ったサービスやコンテンツを提供することができます。
CDP導入のポイント
CDPを導入する際は以下のポイントを抑えることが、効果的に活用するうえで重要となります。
(1) 自社のニーズを把握する
CDP導入にあたっては、自社のニーズを把握し、どのような機能やサービスが求められるのかを明確にすることが重要です。
例えば、どの程度のデータ量を扱うのか、どのようなデータ分析機能が必要なのか、予算はどの程度かなど、
事前に検討しておくことが望ましいです。
(2) CDPベンダーの選定
市場には様々なCDPベンダーが存在します。自社のニーズに合ったベンダーを選定することが成功のカギとなります。
各ベンダーの評判や実績を調査し、価格やサポート体制も比較検討することが大切です。
(3) データの整理とクリーニング
CDP導入前に、既存の顧客データを整理し、不要なデータをクリーニングすることが重要です。
これにより、CDPの性能を最大限に活用し、正確な分析が可能となります。
(4) 効果測定と改善
CDPを導入した後も、継続的に効果測定と改善を行うことが重要です。
マーケティング活動の成果を定期的に検証し、データをもとに改善策を立案することで、
より効果的なマーケティング活動が実現できます。
代表的なサービス
CDPツールや関連サービスの代表的な例は以下になります。
次回の記事で、CDPツールを導入した企業の陥りがちな実態と、CDPのトレンドの変化について詳しく説明しますので
そちらも参照してください。
（リンク：②CDP導入のトレンドと変化）
１．トレジャーデータ（Treasure Data）
トレジャーデータは、エンタープライズ向けのクラウドベースのCDPで、マーケティング、営業、サポートなどの各部門が活用できるデータ基盤を提供します。リアルタイムでのデータ収集・連携が可能で、AIを活用した分析や、機械学習モデルの構築が可能です。また、他のマーケティングツールとの連携が容易で、データの活用範囲を広げることができます。
２．coorum
coorumは、中小企業向けのCDPで、顧客情報や購買履歴などのデータを一元管理できます。リアルタイムでのデータ連携やAPI経由でのデータ活用が可能で、個々の顧客に対するパーソナライズされたコミュニケーションが実現できます。また、マーケティングオートメーションの機能も提供されており、効率的なマーケティング活動が行えます。
３．Flipdesk
Flipdeskは、顧客対応を効率化するためのCDPです。顧客データを一元管理し、顧客対応チームが必要な情報に素早くアクセスできるようにします。また、AIを活用したチャットボットや自動応答機能があり、顧客対応を迅速かつ効率的に行うことができます。さらに、他のサポートツールやCRMとの連携が容易です。
４．GA360（Google Analytics 360）
GA360は、Googleが提供するエンタープライズ向けのウェブ解析ツールで、CDPとしての機能も備えています。ウェブサイトやアプリのユーザーデータを収集・分析し、個々の顧客に対する最適なマーケティング施策を実現します。他のGoogleマーケティング製品との連携が強化されており、データ活用の幅が広がります。
５．KArte
KArteは、プライベートDMP（Data Management Platform）として機能するCDPで、ECサイトやアプリなどのオンラインデータと、実店舗での顧客データを統合的に管理できます。リアルタイムでのデータ収集と分析が可能で、個々の顧客に対してパーソナライズされたマーケティング施策やサービスを提供できます。また、オムニチャネル戦略をサポートする機能があり、オンラインとオフラインの顧客体験を一貫したものにすることができます。
まとめ
CDPは、ウェブマーケティング担当者にとって非常に役立つツールです。
顧客データを一元化し、効率的な分析と活用が可能となります。
これにより、顧客とのコミュニケーションが向上し、ビジネスの成長を加速させることが期待できます。
ここで紹介したサービスも、それぞれ特徴がありますので、ぜひ自社に合ったCDPサービスを見つけて、より効果的なWEBマーケティングを実現してください。
次回はCDPを導入した企業が陥りがちな、うまく活用できていない実態や
CDPのトレンドの変化について説明します。