クオンティア創業ストーリーEpisode3:営業と採用、2つの壁を同時に越えた日々。

※本記事は過去に公開した記事を再掲載したものです。記事内の所属・役職・社員数などの情報は、公開当時のものです。
前回の記事では、クオンティアとして再スタートを切るまでの経緯と、仲間が覚悟を生んだ瞬間を伺いました。今回はその続きとして、創業間もない頃に直面した「営業」と「採用」という二つの壁についてお届けします。
前回の創業ストーリーはこちら
クオンティア創業ストーリーEpisode2:ビジョンが人を呼び、仲間が覚悟を生んだ。
目次
「最初の社員」のために、絶対に案件を取る
——創業直後、まず直面したのは営業の壁だったのでしょうか?
はい。会社も事業も、とにもかくにも最初に必要なのは売上であり仕事です。覚悟を決めてクオンティアに入社を決めてくれた人を、路頭に迷わせるわけにはいきませんから、「できるか・できないか」ではなく、腹をくくってやるしかないという思いでした。
—— 具体的には、どのように案件獲得を進めていったのですか?
私自身、人脈やパイプがあったわけでは決してありません。とにかく使えるものはすべて使いました。過去のご縁、知人の紹介、あらゆるつてを頼って、会える人にはすべてお会いしました。何の実績も肩書もない私の話を聞いていただく機会をいただけるだけでもありがたく、話を聞く時間をいただけたことに対する感謝を持って話しました。
そのうえで、私がアピールできるのは熱意だけですから、何かあれば自分がすべての責任を背負うつもりで提案に奔走しました。
昼は高難度プロジェクト、夜は営業と採用
—— その頃、ご自身も案件に入っていたんですよね?
はい。当時はフル常駐で自分自身もプロジェクトに参画していました。それがまた相当ハードで、海外(アメリカ・ヨーロッパ)の現地法人との交渉も多く、求められる専門性も高い。
そのため日中はプロジェクトに集中しながらなんとか定時で仕事を終わらせて、そこから営業活動、採用活動に奔走するという日々でした。忙しすぎて、何がなんだかわからない状態でした。
案件が決まらない焦り。ようやく見えた光——のはずが
—— 営業はすぐにうまくいったのでしょうか?
なかなかすぐには目が出ませんでした。林さんの入社日が近づいてくるのに、案件が決まらず、焦りが日増しに強くなっていきました。そんなとき、自分が入っていた案件での頑張りが認められて、1名増員のお話をいただけたのです。すぐにご提案し、内示をいただけて大変安堵したのを覚えています。
内示取り消しの危機——言い訳が通用しない現実
—— 安堵したのもつかの間で、さらに大きな出来事があったとか。
はい。入っていたプロジェクトで大きなミスをしてしまったのです。それにより、内示も取り消しになる方向で、本当に焦りました。
言い訳になりますが、当時は子供を保育園に通わせ始めたばかりで、毎週のように新しいウイルスを持ち帰ってきており、特にRSウイルスが私にも移ってそれをこじらせて咳喘息にまで悪化し、正直意識が朦朧とする中で働いていました。
—— その状況で、お客様対応もしなければならない。
お客様にはそのような言い訳は通用しませんので、毎日色々な人に会っては謝罪を繰り返す日々をその後過ごしました。 絶望的な状況ではありましたが、私にできるのは誠意を見せることと、仕事の成果でお返しすることだけです。
「参画を認める」——突如届いたメッセージ
—— そこから、林さんの参画はどうなったのでしょう?
それでも、もう無理だろうなと思い、林さんの案件については他を探すしかないと思っていたときに、先方から突如として林さんの参画を認めるというメッセージが届きました。このメッセージをいただいたときは信じられませんでした。安堵するとともに、チャンスをいただけたことに対する感謝と、成果でお返しするという覚悟が決まったことを覚えています。
採用という、もう一つの壁
—— 営業と並行して、採用活動も進めていたんですよね?
はい。私が掲げているビジョンを実現するためには、優秀で志の高い仲間が必要でした。営業だけ頑張って採用が後回しでは、本気で会社をつくると言えません。採用はリファラルとエージェント採用を同時並行で進めていました。リファラルは営業と同じで、自分が一緒に働きたいと思った人には片っ端から声を懸けて、自分のビジョンと熱意を説きました。
またエージェント経由でも採用をスタートしました。ただ、実績も知名度もない会社が、こちらの求める条件にマッチする人材を紹介していただくのは簡単ではありませんでした。理想はあっても、信用がない。このギャップは想像以上に大きかったと思います。
—— そんな中でも、支えてくれた存在があったと。
そうなんです。我々の求める人財像をしっかりとヒアリングし、真摯に向き合ってくださるエージェントの方々がいました。優秀な人財をご紹介くださるだけでなく、会社の可能性を信じて伴走してくれた。創業当初の我々にとって、本当に大きな救いでした。 その皆さまとは、今でもお付き合いが続いています。
初めて採用できた、富山さんとの出会い
—— その中で出会ったのが、富山さんだったんですね。
はい。富山さんも、そういったエージェントの方からご紹介いただきました。当時、ITコンサルティングファームに6年間在籍し、順調にプロモーションを重ね、マネージャー候補にまでなっていた方です。彼は「自分のキャリアの幅を広げたい」という思いで、転職活動をしていました。
なんとしても、仲間になってほしかった
—— 富山さんには、どのように向き合ったのでしょうか?
「なんとしても入社してもらいたい」と思いました。会社の信用力はまだない。だからこそ、会社のビジョン、なぜこの会社をつくるのか、どんな未来を目指しているのか、そして代表である私自身の覚悟。すべてを率直に伝えました。ありがたいことに、我々のビジョンに共感し、「一緒に会社をつくりたい」と思い、入社を決断してくれました。
—— 現在の富山さんの活躍について教えてください。
彼は今、コンサルタントとして活躍するだけでなく、採用や人事領域の運用責任者も担ってくれています。すでに会社づくりの中心を担う存在です。
創業期に覚悟を持って飛び込んでくれた仲間が、今は会社の未来を共に設計している。これ以上に心強いことはありません。
創業期に問われるのは「覚悟」
—— 創業初期の営業と採用を振り返って、今思うことはありますか?
創業前に自分に自信がなかったわけではありませんが、創業期を経験して自分を振り返ると別人のように成長したなと感じます。 それはスキルや知識・経験などではなく、覚悟を下支えにして人を巻き込んで推進していく力だと思っています。
創業期に華やかさなどなく、ただただ泥臭く自分にできることを徹底的にやっていただけです。 案件がなくなるかもしれない不安。採用が決まらない焦り。体力的な限界。 それでも自分にためらいや後戻りする選択肢はありませんでした。
それは自分の熱意やビジョンに共感してついてきてくださった仲間やお客様を裏切ることになるからです。
今振り返ると「よくあれで回してたな」と、自分でも少し笑える部分もあります。ただ、あの非常に不安で辛い創業期を送ることができたことは自分の資産であり、その幸運に感謝するしかありません。これは結果的に運が味方をし、乗り越えられたからこそ言えることかもしれませんが。
おわりに
創業期に入社するということは、完成された組織に入ることではありません。揺れ動く状況の中で、未来を信じる決断をすること。そして経営者もまた、その決断に本気で応えようとすること。今回のお話から、クオンティアが大切にしている“向き合い方”が見えてきました。
Episode1から3にわたり、代表・吉沢の起業に至るまでの模索から、クオンティアとしての再始動、そして創業期に直面した営業・採用の壁について振り返ってきました。
現在のクオンティアにつながる考え方や、会社づくりの原点を知っていただくきっかけになれば幸いです。
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